ヨギ的中医学の利用方法

11/25メルマガより

今日は中医学のお話です。

進化した陰ヨガで学ぶ中医学は、その他で学ぶ中医学と何が違うのでしょう。どんなアイデアを持っているのでしょうか。

五行や経絡の知識は、陰ヨガのアーサナを行う上で非常に重要になるアイデアですが、しかし、これを学ぶときに、身体の悪いところを治すといった、何かしらの治療的アイデアとして学んでしまうと、罠にハマってしまいそうです。

陰ヨガの元となるハタヨーガは、それ自体が強力なパワーを生み出す「力」のヨーガです。人間が、ただ肉体的に健康になったり不老長寿になったりするだけでなく、霊的にも成長し、カルマを解消し、最終的にはあるがままで幸せになってゆくことのできるヨーガです。ここに治療としての病気治しのアイデアを宛てがってしまうのは、何かが足りず、何かがちょっとズレているのです。

なかなかわかりやすい例が思い浮かばないのですが、とりあえず挙げてみましょう。

例えば、日本人は国民的カルマとしてマニプーラ・チャクラが弱いと言われます。

確かに他の国の人たちと比べると、胃が弱い人が多いのです。（もっともそれは昭和までのことだったかもしれない。今、日本人が抱える弱さはバラエティ過ぎて、胃だけに止まらないくらい日本人の身体が急速に病んでいる）

マニプーラは中医学でいうと、土のエレメント、脾胃がそれに相当しますね。

いわゆる食が細くて痩せていていつも胃がシクシク痛い人、もしくは過食したその後に胃腸が苦しくなる人、ひとことで不調と言ってもさまざまですが、そのような不調が起きた場合、これが中医学であれば、鍼やお灸で治療をすることになるでしょう。

この鍼やお灸は非常に優れていますが、それでも対処療法に過ぎません。これがハタヨーガであれば、鍼やお灸を使わずに自身の身体をトランスフォームさせて、病気をも治してしまうこともあるのです。

また、わたしのような大飯食らいの過食の人、これは一般的に肝のしわざですが、このように肝のエネルギーが強いと、相剋の関係として、脾胃を攻撃してしまいます。

わたしは胃が痛くなったり胃腸炎をおこしたりしてからやっと、あぁ食べ過ぎたのだな、と気づくことがよくありました。この肝もマニプーラに相当します。

ハタヨーガには、胃が弱くとも消化の熱を生み出せる、そんなテクニックがあります。（ニードルもやっとこうね）

それから、胃腸炎で身体が熱を持っても、熱を冷却したり、自律神経のバランスを取る、そんなテクニックもあります。

ここで述べている「テクニック」というのは、アーサナにもありますが、主にはプラーナーヤーマ（調気法＝呼吸法）で行うものです。

胃や肝のトラブルなどは、マニプーラチャクラのエネルギー不足または過多、もしくは流れが滞っていると考えることができますので、先ほど挙げたような不調改善を目的とした特別な何かをしなくても、普段よりマニプーラの開発のための呼吸法を行なっていれば、それが功を奏して自然と不調が改善されることもあるでしょう。

そのようにハタヨーギーにとって、中医学とチャクラのアイデアは繋がっているのです。

このアイデアを使えば、自身の持って生まれた心身の問題をカルマとして知ることができ、日々、自身の体調の変化を感じながら気づきのあるプラクティスを行うことができます。

そしてそれは単なる肉体の不調からの脱却ではなく、スクラップ＆ビルドよろしく完全に違う人間をひとつ作り上げるような、マインドや意識まで含めた心身共に生まれ変わるプラクティスとなります。病気治しではなく、それ以上のものですね。

ハタヨーガでは臓器や血管の中を流れるプラーナや、神経や内分泌系に流れるプラーナなど、多様なプラーナの流れをコントロールすることにありますが、ここに中医学のアイデアを組み込むことができるのです。しかしながら、中医学の知識を身につけても、意識が外へ向いていてるのでは効果がなく、自分の身体を流れるプラーナを知覚できて、そしてそこに意識を向けて初めてそれを『ハタヨーガ』と呼ぶことができます。

プラーナの意識なしにはハタヨーガは完成しません。ただの体操です。

ですので、ツボの正確な名前や位置を覚えたり、脈診をするのも大切なことかもしれませんが、それよりもなによりも、繰り返し行うプラクティスに繊細なまでに意識を向け、例えば背骨に、例えばチャクラや臓器の位置にプラーナが流れているか、例えばそれが熱いのか、ジンジンするのかを、自分で知覚できることが最も重要なプロセスです。

中医学は知識として取り入れてしまえば、そこでお役目は終了です。

簡単な例を挙げたつもりでしたが、、、おわかりいただけたでしょうか？いや、この例では全然わからなかったかもしれませんね。

さて、みなさんのカルマはどんなものでしょうか？

胃が弱い人は今回の人生でその弱さが完全に克服できたなら、来世はシクシク思い悩むこととは無縁な滋味あふれる人生として生まれ変われるかもしれませんし、大国の言いなりになどならない自立した日本人に生まれ変わるかもしれません。

あなたの修行が日本の未来を変える可能性を秘めていますね。

わたしは食べ過ぎな肝のカルマを燃やし、慈愛に変えていこうと目下修行中の身です。

世の中が愛で溢れます様に。

このメルマガの範囲では伝えきれませんので、非常に歯がゆいところですが、１２月よりスタートする陰ヨガメンバーシップ『Yin + Qi』第１２期では、陰ヨガの基本となる陰陽論や中医学を一からやさしくスタートしていきます。

来年のYYTT（陰ヨガティーチャートレーニング）のプレ講座ともなっております。

なかなか陰ヨガの理論を一からお伝えする機会もありません。

この機会を是非お見逃しなく！

https://yinyogajapan.stores.jp/items/63d263e47d65da728c2757a1

今後、ブログとメルマガでは違った主旨のものを書きたいと思っているので、メルマガの内容をこちらのブログで毎回紹介することはないと思います。メルマガを毎回公表すると、秘密にしておきたい話が書けませんよね。

メルマガの登録はこちらからよろしくお願いします。

https://yinyogajapan.stores.jp/